「すべての悩みは対人関係の悩みである」というのがアドラーの主張ですが、そもそもなぜわたしたちは対人関係の悩みにそれほどまでに苦しまなければならないのでしょうか?その理由は・・・
自分中心
アドラー心理学では育児の行動面の目標として、「自立すること」と「社会と調和して暮らすこと」を挙げています。
アドラー心理学では、人間の行動面と心理面のあり方について、かなりはっきりとした目標を掲げています。(中略)
まず、行動面の目標は「自立すること」と「社会と調和して暮らせること」の2つ。そしてこの行動を支える心理面の目標が「わたしには能力がある」という意識、それから「人々はわたしの仲間である」という意識です。
【引用:嫌われる勇気】
ようするに「他者貢献」が重要だと主張しているのですが、その一方で「自分のことだけを考えよ」というスローガンが「他者貢献」を邪魔しているのだ・・・ということも主張しています。
自分の人生を自分の間近にいる人の人生と調和するものにしようとしないで、新しいスローガンを作り上げる。「自分のことだけを考えよ」というスローガンである。このようなタイプの子どもは、自分自身の中に閉じこもる。
【引用:子どもの教育】
親や教師から「自分のことだけを考えよ」と直接的に言われた人は、ほとんどいないと思います。しかし実際のところ、わたしたちは「自分のことだけを考えよ」といわれて育てられているのです。
たとえば・・・
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