アドラー心理学の概要を把握したいならまずは『アドラー心理学入門』がおススメです。
人生を変える一冊
日本で一番で有名なアドラー心理学の本といえば『嫌われる勇気』でしょう。そして『嫌われる勇気』の共著者のひとり古賀史健(こがふみたけ)さんが、アドラー心理学に出会ったきっかけというのが、『アドラー心理学入門』なのです。
人生には、何気なく手に取った一冊の本が、翌朝からの景色を一変させてしまうような出逢いがあります。
1999年の冬、当時20代の”青年”だったわたしは、池袋の書店で幸運にもそんな一冊と出逢うことができました。岸見一郎先生の『アドラー心理学入門』です。
【引用:嫌われる勇気】
「嫌われる勇気」のあとがきを読んで、「古賀史健さんの人生の景色を一変させる一冊とは、一体どんな本なのだろう?」と興味をもったわたしは、さっそく『アドラー心理学入門』を読み始めました。『アドラー心理学入門』を読んで思ったことは・・・
文は人なり
『アドラー心理学入門』の第一章は、「アドラーはどんな人だったか」です。読書の達人「小林秀雄」は、読書の技術についてこんなことをいっています。
書物が書物に見えず、それを書いた人間に見えて来るのには、相当な時間と努力とを必要とする。人間から出て来て文章となったものを、再び元の人間に返す事、読書の技術というものも、其処(そこ)以外にはない。
【引用:読書について】
つまりアドラー心理学を学ぶのであれば、アルフレッド・アドラーはどんな人生を送ったのか?ということを調べることが参考になるわけです。その点、『アドラー心理学入門』では、「アドラーはどんな人だったか」を手短にまとめてくれてるので、とても良心的だと思います。
第一章の「アドラーはどんな人だったか」以降は、第二章「アドラー心理学の育児と教育」、第三章「横の関係と健康なパーソナリティ」、第四章「アドラー心理学の基礎理論」、第五章「人生の意味を求めて」と続きます。一般向けの入門書なので、わかりづらい点はほとんどないのですが、一つだけ注意するべき点があります。それは・・・
??アドラー学
『アドラー心理学入門』の第四章「アドラー心理学の基礎理論」は、アドラー心理学というよりは・・・
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