まず最初にあなたに届けしたいアドラーの言葉は・・・
もしも誰かに「人生の意味は何か」とたずねても、その人はおそらく答えられないだろう。(中略)
しかしこんな質問をするのは、何かでつまずいた時だけだといっていい。何もかもうまくいっていて、難しい問題にぶつかっていなければ、そのような問いが口にされることはない。
【出典:人生の意味の心理学】
冒頭にアドラーの言葉を紹介した理由は、あなたがアドラー心理学に興味をもった理由をズバリ言い当てているのではないか?と思ったからです。
何もかもうまくいっていて、難しい問題にぶつかっていなければ、「アドラー心理学」について検索し、本記事にたどり着くことはなかったと思うのです。
あなたはアドラー心理学に「なに」を期待していますか?アドラー心理学は、あなたを「どのようにして」助けてくれるのでしょうか?
もしあなたが人生に『閉塞感』、『停滞感』、『退屈感』などを感じているなら、アドラー心理学は人生を切り開く突破口になるはずです。本記事では、アドラー心理学の可能性について、わかりやすく解説します。是非、最後までお付き合いください!
導きの星
アドラー心理学において、もっとも重要な概念のひとつが「導きの星」です。
アドラー心理学では、自由なる人生の大きな指針として「導きの星」というものを掲げます。(中略)
旅人が北極星を頼りにするように、われわれの人生にも「導きの星」が必要になる。それがアドラー心理学の考え方です。この指針さえ見失わなければいいのだ、こちらの方向に向かって進んでいれば幸福があるのだ、という巨大な理想になります。
【出典:嫌われる勇気】
『導きの星』があれば、輝きにあふれた日常を生きることができます。輝きにあふれた日常を生きることができれば、「人生の意味」や「アドラー心理学」について考える必要すら、感じなくなるはずです。『閉塞感』、『停滞感』、『退屈感』などからもオサラバできるでしょう。
輝きにあふれた日常を生きるとは、どんなイメージなのでしょうか?
実は・・・『奥の細道』、『HUNTER×HUNTER』といった名作の中には、「輝きにあふれた日常を生きる」イメージをつかむヒントが隠されています。
奥の細道
日本の歴史上もっとも有名な俳人、松尾芭蕉(以下、芭蕉)は、松島を目指して旅立ちます。出発から四十日余りの旅の過程で、「奥の細道」の数々の名句を残します。しかし意外なことに・・・目的地の松島では一句も残していないのです。そして松島に到着した翌日には、石巻に発っています。
つまり松島は芭蕉の旅に方向性を与えただけなのです。芭蕉の旅の意味は、「目的地」にあるのではなく、奥の細道を旅すること自体にあったのです。
ですから松島がもし美しくなかったとしても・・・あるいは松島にたどり着く前に、病に倒れたとしても・・・芭蕉は残念に思うでしょうが、それまでの旅を空虚だったとは思わないでしょう。旅はそれ自体として充実していたからです。
HUNTER×HUNTER
冨樫義博による日本の漫画作品『HUNTER×HUNTER』(ハンター・ハンター)に登場するジン(父親)と、息子(ゴン)の感動的なやりとりがあります。ハンターハンターを知らない人のために、ちょっとだけ背景知識について紹介しておきます。
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